抜け毛に悩む女性によい育毛剤はありますか?
2018.6.25
以前は抜け毛や薄毛のお悩みは男性のものという印象がありましたが、現代社会では女性も抜け毛に悩む時代になりました。
抜け毛に悩む女性のために育毛剤も市販され、育毛シャンプーも出回っています。それらのヘアケア製品は効果があるのでしょうか?
また、抜け毛と年齢、抜け毛とホルモンは関係あるのでしょうか?
本日は女性の抜け毛の悩みについて、ケアの仕方も含めてお話しいたします。
髪、増えたのよ!
育毛剤って効果あるの?
女性の抜け毛に育毛剤は効果があるのでしょうか?
女性用育毛剤も市販されるようになり、よく見かけるようになりました。自分に合ったものを選べば効果はあるでしょう。しかし、育毛剤だけに頼っても根本的には解決しません。抜け毛が起きた原因を根絶できると一番いいでしょう。
そもそも、発毛剤や育毛剤や養毛剤は、どのような違いがあるのでしょうか
育毛剤というのは、今ある髪に働きかけるものです。弱った髪や毛根の改善を促します。今ある髪の毛を太く育てるような成分が含まれていることが多いです。
養毛剤は抜け毛防止のために髪に栄養などを与えるものです。
発毛剤は体内から発毛そのものを促す働きをするものです。医薬品であることが多いです。
抜け毛そのものを防ぎたいのなら、養毛剤でもいいかもしれません。
また、今ある髪を太く強く育てたいのなら育毛剤を使うのもいいでしょう。
女性用育毛剤には、血行促進を行うタイプのもの、毛母細胞を活性化するタイプのものが多いでしょう。
男性ホルモンを抑制するタイプのものや、皮脂分泌を抑えるタイプのものもありますが、こちらはどちらかといえば男性用の育毛剤に多いタイプです。
何かしらの理由で血行不良を起こすと、栄養など髪の毛を作るための材料が頭皮に行き渡らなくなります。特に頭皮が血行不良を起こすと抜け毛は増えるとされていますから、女性用育毛剤には血行を促進する成分が含まれているのでしょう。
男性の育毛剤には、男性ホルモンによる脱毛症(AGA)を抑制する成分が含まれているものもや、男性ホルモンの分泌を抑制するもの、皮脂の分泌を抑えるものが多いです。
しかし、女性の育毛剤には頭皮の栄養状態や血行不良を改善、女性ホルモンの減少から起きるトラブルをカバーするような成分が配合されている傾向にあります。
また、発毛剤となると、その多くは「医薬品」で、男性しか使えないものも多く、副作用もあるので専門家に必ず相談するようにしましょう。
育毛剤も対処療法で、効き目にも個人差があるでしょう。毎日のブラッシングや頭皮のマッサージによる血行改善、ストレスの軽減や食生活の見直しなど、体の内側から栄養不足や血行不良を改善していくことが抜け毛を抑えるひとつの方法でもあります。
体も温めないとね!
抜け毛と年齢は関係あるの?
抜け毛と年齢は関係あるのでしょうか。
人はどうしても老化します。細胞も含めて老化していきますから、髪の毛を作る毛母細胞が老化し、抜け毛が増えてしまうのはある程度は仕方のないことでしょう。
特に40代後半に突入すると毛母細胞の働きが鈍くなるとされていますから、アンチエイジングも含めて、いかに頭皮環境を整え、いまある髪の毛を大切に育てていくかが問題になってきます。
た、女性の場合は特に、加齢とともにホルモンバランスの崩れも起こります。
髪を豊かに育てる女性ホルモン「エストロゲン」は30歳前後を分泌のピークとし、そのあとはどんどん減少していきます。
そうすると、髪から艶やかさや潤いが失われ、抜け毛も増えやすくなるのです。
ホルモンと抜け毛の関係は次の項目でも詳しくご説明します。
しかし、最近では年齢問わずに抜け毛に悩まされる女性が増えています。
これは、ストレスによるホルモンバランスの乱れや、食生活の乱れや睡眠不足といった生活習慣の偏り、ストレスによる頭皮環境の悪さ、髪へのハイダメージ(パーマやカラーなどを繰り返している)、紫外線を浴びすぎた、過度なダイエット、薬の多用、シャンプーが合わないなどのアレルギー反応、が原因としてあげられます。
これらが原因で抜け毛が起きているのなら、根本的な原因を取り除く努力もしたいですね。
年齢の抜け毛は関係がありますが、年齢を重ねていなくても、女性の抜け毛が発生してしまう原因はたくさんあるということです。
紫外線にも気負付けないと
ホルモンと抜け毛は関係あるの?
ホルモンと抜け毛は関係あるのでしょうか?
抜け毛はホルモンと密接に関係しています。
例えば、薄毛の悩みといえば過去は男性のお悩みの代名詞のようになっていました。
それではなぜ、男性に薄毛・抜け毛の方が多かったのでしょう。
それは男性ホルモン「テストステロン」の作用が関係しているのです。
テストステロンは外敵と戦う闘争心をかきたて、痛覚を鈍らせる作用を持つホルモンです。男性がより男性らしくあるために、欠かせないホルモンです。
このテストステロンが代謝によって「ジヒドロテストロン(5αDHT)に変成すると、毛母細胞の分泌が阻害されます。
毛母細胞は分裂を繰り返して髪を強く育てる細胞ですから、髪の毛のサイクルが正常に働かずに脱毛が起きます。また、皮脂を過剰に分泌して毛穴を詰まらせたりします。
テストステロンは前頭部と頭頂部に強く作用する傾向にあり、そのため、男性は一部分だけ薄毛になりやすいのです。
このテストステロンが作用する脱毛症を「男性型脱毛症」と言い、AGAとも言います。
それでは女性の抜け毛は男性型脱毛症は関係がないのでは? と言われると、実は大いに関係があります。テストステロンは男性ホルモンですが、女性でも5~10%程度のテストステロンを分泌しているのです。
若い頃は女性ホルモンが優位に働いているので、分泌されていても大して影響のないテストステロンも、更年期とともに女性ホルモンが分泌されなくなると、抜け毛や薄毛といった形で姿をあらわすことがあるのです。
また、現代社会では仕事と育児の両立や、女性の社会進出により、女性が「戦わなければならない」局面が増えてきました。そのため、昔の女性に比べると現代社会の女性は戦うためのホルモンであるテストステロンをたくさん分泌しているとも言われています。
5αDHTを抑制する「フィナステリド」というAGAの処方薬は、残念ながら成人男性にしか使えず、女性や男児には使用禁止となっており、絶対に使用することはしないでください。
そんなの嫌よ!
抜け毛に効果のあるシャンプーってあるの?
抜け毛に効果のあるシャンプーというのはあるのでしょうか?
これは育毛剤と同じです。育毛剤に含まれるような、今ある髪を強く太く育てるための成分が含まれている「育毛シャンプー」というものが売られています。
しかし、それも効果には個人差があるでしょうし、根本的な解決になりませんので、フォローアップ的に使用するといいでしょう。
シャンプーは1日1回夜の2度洗いをすることをおすすめします。そのシャンプーに「育毛シャンプー」を使うのも方法でしょう。
シャンプー前にブラッシングを行い、汚れを浮かして汚れを取りやすくし、血行を促進させると、洗い上がりの後に効果が出ます。
シャンプーは頭皮をマッサージするイメージで指の腹で汚れを揉み出すようにすると、よいでしょう。血行改善もされますし、血行改善がなされると体がリラックスしていくのを感じることができると思います。
シャンプー、トリートメント剤はこれでもかというほどすすぎましょう。すすぎがあまく、シャンプー剤が頭皮に残ると頭皮環境が悪くなり、別のトラブルが起きて抜け毛が起きてしまいます。
マッサージするように洗うのね!
ケアはどうすればいいの?
女性の抜け毛のケアはどうすればいいのでしょうか。
育毛剤や育毛シャンプーを使うのも方法ですが、やはり根本的な抜け毛の原因を解決したいものですよね。
加齢や老化現象には逆らえないにしても、食生活や生活習慣を見直し、ストレスを体に溜めないことは髪の毛だけでなく心身を穏やかに保つことにつながり、豊かな暮らしをしていくために重要なことです。
大豆製品が代表する植物性タンパク質を食事に取り入れ、亜鉛やビタミンB群といったビタミンやミネラルを積極的に摂取しましょう。何よりバランスの取れた食事を1日3食、きちんと食べることです。多忙な毎日では外食や加工食品に頼ることも多いかもしれませんが、レトルト加工食品ばかりにならないように注意しましょう。
髪が育つ「ゴールデンタイム」と呼ばれる午後10時から午前2時の深夜帯は心身ともにリラックスするようにしましょう。
適度な運動やストレッチ、頭皮マッサージをすると血行促進がなされ、リラックスや安眠にも繋がります。
髪は生活の乱れを警告してくれる、とも言われています。髪は体の一部だと考え、抜け毛に関わらず、切れ毛やくせ毛といった変化やダメージを感じるようになったら、健全な食生活や充分な睡眠が欠けているのだと考え、無理を重ねることはないよう自身の体を気遣ってあげましょう。
まとめ
近年、お悩みとして増えてきた女性の抜け毛。育毛剤や育毛シャンプーなど、今ある髪に働きかける成分の入ったヘアケア製品を使うのも方法です。
しかし、男性用の発毛剤には女性が使用してはいけない成分が含まれているものもありますから、専門家に相談するようにしましょう。
育毛剤や育毛シャンプーを使っても良いのですが、それはあくまでフォローアップ。
日々の生活を見直し、ストレスの少ない、血行と栄養が充分に頭皮にも行き届く生活を心がけることが、女性の抜け毛の根本的な解決方法になるでしょう。